よみ:れきしてきふうちいじこうじょうちくけいかく
歴史的風致(歴史的な価値の高い建造物等と地域固有の歴史、伝統を反映した活動とが一体となった環境)の維持向上によって良好な市街地を形成するための計画で、都市計画で定められる地区計画の一つ。同計画に基づいて建築物の形態等が制限されるほか、区域内での一定の行為について届出が必要となる。
「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律」に基づく制度である。
歴史的風致維持向上地区計画は、用途地域が定められた区域であって、歴史的風致にふさわしい建築物等の整備・利活用と市街地の保全を総合的に行なう必要がある区域を対象に策定される。
歴史的風致維持向上地区計画内で土地の区画形質の変更、建築物等の新築、改築、増築などをする場合には、着手の30日前までに市町村長に届け出なければならない。この場合に、届出に係る行為が計画に適合しないと認められるときは、必要な措置の助言、指導、勧告がなされる。
また、区域内の建築物等は、同計画で定められる、用途、壁面の位置、形態や色彩の意匠、緑化率などに関する制限に適合しなければならない。