よみ:わりましゆうし
かつての旧住宅金融公庫融資においては、基本融資額は住宅建設費の80%と定められていたが、顧客の返済能力や、三大都市圏等の地域、さらに対象住宅の政策目的適合性(「長寿社会対応」「省エネルギー断熱構造」「高耐久性」「まちづくり貢献型」など)により、融資額制限の撤廃や一定の割増が認められていた。これは旧住宅金融公庫が、住宅供給の量的充実に加え、国民の住生活の向上や環境対策など、政策実施ないし誘導を目指す機関であったことが関係している。
後継組織となった(独)住宅金融支援機構においては、個人向け融資に代替して、長期固定金利で融資する取扱金融機関(銀行、モーゲージバンク等)の融資債権を機構が買い取る「フラット35」による住宅金融が行なわれており、政策誘導も、国の支援を基に金利優遇が行われる「フラット35S」の枠組みを活用して、省エネルギー住宅やバリアフリー住宅等の建設促進策が講じられている。