よみ:ようへき
崖を覆う人工の壁のこと。土圧を受け止め、土の崩壊を防止する設備である。主に、敷地と道路に高低差がある場合や、敷地の背後に崖がある場合に設置される。
擁壁は、単に崖を補強するものではなく、土砂の崩壊を防止することが重要な役割である。過大な基礎圧力、水位の上昇等が加わったときに、転倒・滑動せず、安定性を保つ性能を備えていなければならない。
擁壁の種類は、構造によって、重力式擁壁、半重力式擁壁、片持ち梁式擁壁、控え壁式擁壁、支え壁式擁壁、石積・ブロック積擁壁などに分類できる。
なお、建築基準によって、高さが2mを超える擁壁を造る場合には、建築主事の建築確認を受ける必要がある(建築基準法第88条1項・同施行令第138条1項5号)。