よみ:ぼうさいさいかいはつそくしんちく
阪神・淡路大震災の教訓から制定された「密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律」(密集市街地整備法)に基づき、密集市街地内において防災街区としての整備を図るために、「特に一体的かつ総合的に市街地の再開発を促進すべき相当規模の地区」として、「当該地区における整備又は開発に関する計画の概要」とともに都市計画に定められる地区。
防災再開発促進地区の区域内において、建築物の建て替をえしようとする者は、建替計画の認定を受け、公的助成により建替えを進めることができる。また、区域内における延焼等危険建築物に対する行政庁の除却勧告と、それによる移転等の対象となる者への居住安定支援、独立行政法人都市再生機構および地方住宅供給公社の業務の特例などが定められている。
また、同地区の区域について定められた防災街区整備地区計画(促進地区内防災街区整備地区計画)においては、防災街区整備権利移転等促進計画の策定や防災街区計画整備組合の設立により防災街区整備事業等を円滑に行うことができる。
なお、2007(平成19)年の都市再生特別措置法等の一部改正により、防災再開発促進地区の区域内の土地所有者等は、権利者全員の同意により災害時の避難上必要な経路の整備又は管理に関する協定を締結することができることとなった(密集法第289条)。この協定の効力は土地等の承継者にも及ぶとされており、宅地建物取引業法に基づく重要事項説明の対象とされている。